「お茶の水の幼稚園に入れたら」と考えたとき、多くのご家庭が最初にぶつかるのが情報の少なさです。倍率はどのくらいなのか、抽選はどう行われるのか、そもそも我が家から通えるのか。調べるほどに、年度の違う数字や、3年保育と2年保育が混ざった説明が出てきて、かえって迷いが深まります。
私は二人の子どもの附属幼稚園受験を経験しました。お茶の水のような伝統ある園ほど、正確な情報にたどり着くまでが大変だったと感じています。
そこで今回は、お茶の水女子大学附属幼稚園について、区分ごとの倍率と抽選のしくみ、2027年度(令和9年度)入園の日程、通える地域の条件、学費や園生活、内部進学までを、園の公式資料をもとにまとめました。
この記事でわかること
- ✓3年保育と2年保育それぞれの倍率と、抽選をはさむ選考のしくみ
- ✓2027年度入園の日程と、募集要項の入手方法
- ✓通園できる指定地域と、寄留が認められない理由
- ✓選考で見られる力と、家庭でできる準備の考え方
- ✓学費と無償化、預かり保育の有無や内部進学の実際
お茶の水女子大学附属幼稚園はどんな園か
お茶の水女子大学附属幼稚園は、東京都文京区大塚にある国立の幼稚園です。1876年に開かれた日本で最初の幼稚園で、2026年11月に創立150年を迎えます。長い歴史のなかで育ってきた自由保育と、幼児教育の研究拠点としての性格が、この園の大きな特色です。
日本で最初の幼稚園、2026年に創立150年
始まりは1876年、東京女子師範学校附属幼稚園としての開園でした。園舎は1932年から現在の文京区大塚にあり、2008年には登録有形文化財に指定されています。園の説明会資料では、2026年11月に創立150年を迎えると案内されています。日本の幼児教育の歩みと、そのまま重なってきた園です。
「3つの願い」を土台にした自由保育
同園が掲げる教育目標は、自分のことを大切にする、周りの人を大切にする、環境を大切にする、の3つの願いです。子どもは自ら育とうとする存在だと考え、一人ひとりが安心して自分を出し、遊びに取り組める暮らしを保障しています。決められた課題をこなす保育ではなく、遊びのなかで力を育てる自由保育が中心です。
研究と教育実習の場でもある
見落とされがちですが、お茶の水女子大学附属幼稚園は、大学の附属として幼児教育の理論と実際を研究する場です。大学生が保育や教育を学ぶ実習を受け入れ、保育の実際を公開して幼児教育の発展に役立てる役割も担います。文部科学省の開発研究の指定を、幼小の接続や12年間の学びといったテーマで重ねて受けてきました。
つまり入園すると、わが子の日常が公開保育や研究の対象になる場面があります。保護者にも、その趣旨への理解と協力が要ります。園の性格を知らないまま普通の幼稚園と同じ感覚で入ると、あとで戸惑います。
出願できるのは半径約3kmの指定地域だけ
お茶の水女子大学附属幼稚園には、通園に関する厳しい条件があります。出願できるのは、園から半径およそ3km内の指定地域に、保護者と同居して住んでいる家庭だけです。通園の手段も徒歩か公共の乗り物に限られ、最寄りのバス停や駅までの自転車利用さえ認められていません。
指定地域は、文京区を中心に、豊島区、新宿区、千代田区、台東区、北区、荒川区の一部の町丁目です。文京区なら大塚や小石川、本郷など、豊島区なら駒込や巣鴨などが対象に含まれます。ただし同じ区でも範囲は特定の町丁目に限られ、年度によって見直されます。自宅が対象かどうかは、募集要項の指定地域コード番号表で必ず確かめてください。
受検のためだけに住民票を移す寄留は認められていません。寄留が判明した場合は、応募資格も在園資格も失います。通園条件は入園後の在園資格としても続きます。入園後に指定地域の外へ引っ越すと通えなくなるので、住む場所には注意してください。
「こども園」「いずみナーサリー」とは別の園
お茶の水女子大学のキャンパスには、附属幼稚園のほかに、文京区立お茶の水女子大学こども園と、いずみナーサリーがあります。名前は似ていますが、附属幼稚園とは運営も入園のしくみも別です。検索していると混ざりやすいので、受験の対象が附属幼稚園なのかを最初に確かめておきましょう。
区分で変わる倍率と、抽選をはさむ選考のしくみ
お茶の水女子大学附属幼稚園の倍率は区分によって5倍台から14倍近くまで開きがあり、選考には抽選が複数回はさまれるとされます。
まず、直近の応募状況を見てみます。次の表は、2026年度入園(2025年11月実施)の応募者数と入園候補者数です。園が公表した資料をもとにまとめました。
| 区分 | 応募者数 | 入園候補者数 | 見かけの倍率 |
|---|---|---|---|
| 3歳女児(3年保育) | 213名 | 20名 | 約10.7倍 |
| 3歳男児(3年保育) | 106名 | 20名 | 約5.3倍 |
| 4歳女児(2年保育) | 138名 | 10名 | 約13.8倍 |
| 4歳男児(2年保育) | 95名 | 10名 | 約9.5倍 |
| 合計 | 552名 | 60名 | 約9.2倍 |
同じ年でも、3歳男児が約5倍、4歳女児が約14倍と、区分によって倍率がまったく違います。3年か2年か、男の子か女の子かで数字はまるで変わるので、自分の区分の倍率で考えてください。なお入園候補者は最終確定ではなく、辞退が出れば繰り上がる場合もあります。数字は年度ごとに動くため、出願前に最新の応募状況を確かめてください。
抽選をはさむ3段階の選考(受験塾・受験報告による)
見かけの倍率は約9.2倍(2026年度入園・応募552名/入園候補60名)。ただし子どもの育ちが評価されるのは二次だけで、前後の抽選は運の要素です。準備を重ねても、最後の抽選で結果が左右されます。
表の倍率がそのまま実力勝負ではない
見落としてはいけないのが、表の倍率が「見かけ」である点です。園は選考方法の詳細を公表していませんが、受験塾や受験報告では、一次抽選、二次の考査と面接、三次抽選という、抽選を2回はさむ流れで語られることが多いようです。
一次抽選で応募者の多くが絞られ、そこを通った子だけが二次の考査に進みます。考査で実力を見てもらえても、最後にもう一度、三次抽選が待っています。つまり、子どもの育ちが評価されるのは二次だけで、その前後は運の要素が残ります。ここは、どれだけ準備を重ねても動かせない部分です。
上の子の受験のとき、私は抽選のある国立に挑みました。ペーパーがないぶん準備の手応えがつかみにくく、どれだけ関わっても最後は抽選次第だと知って、気持ちが沈んだ時期があります。仲良くしていたご家庭が、考査まで進んだのに最後の抽選で涙をのんだ姿も見ました。それでも、公園で夢中になった一日も、絵本を読んだ夜も、子どもの育ちにそのまま残っています。抽選は運でも、準備はむだにならないと、いまは思えます。
幼稚園受験に偏差値はない
お茶の水を調べていると偏差値を探したくなりますが、幼稚園受験に偏差値はありません。小学校以降の学力テストとは違い、行動観察と面接で子どもの育ちや家庭の関わりを見る選考だからです。数値で順位がつくものではないと分かっていれば、対策の方向を迷わずにすみます。
学費と無償化。国立でもかかるお金
お茶の水の学費は国立らしく抑えられていて、無償化の対象にもなります。ただし、無償化の対象外の実費や、任意の後援会費はかかります。
基本の費用から見ていきます。入園料は31,300円、保育料は年額73,200円で、月あたり6,100円です。私立のような高い学費はかかりません。
| 費目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 入園料 | 31,300円 | 入園時に一度 |
| 保育料 | 年額73,200円(月6,100円) | 無償化の対象 |
| 検定料 | 1,600円 | 無償化の対象外・年度により改定 |
| 教材費・PTA会費など | 約35,000円 | 別途・無償化の対象外 |
幼児教育無償化により、保育料は返金される形で実質的にかかりません。国立の附属幼稚園では、保育料だけでなく入園料も、月額8,700円を上限に無償化の対象です。入園料は入園初年度の在籍月数で割って毎月の保育料に合算されるため、実際にはほとんどが給付でまかなわれます。入園料は対象外と誤解されがちですが、入園料も無償化の対象です。
無償化の対象にならない実費もあります。教材費やPTA会費などで、年におよそ35,000円が別に必要です。加えて、園の環境を整える教育後援会への協力があり、こちらは任意です。金額や口数は年度によって変わるため、最新の案内で確かめてください。
2027年度入園の日程と入園検定の流れ
2027年度(令和9年度)入園の募集要項は2026年10月にweb販売され、出願から合否までは秋に進みます。
出願から合格までの流れ(1年の見取り図)
- 7月ごろ入園説明会2027年度分は2026年7月に実施済み。同じ内容の資料を公式で公開
- 10月7日〜14日募集要項の販売(web出願サイト)1部1,000円。ミライコンパスに登録して出願
- 10月下旬〜11月出願・一次抽選多くの応募者がここで絞られる
- 11月中旬二次考査・保護者面接行動観察・親子の活動・面接
- その後三次抽選・合格発表最後にもう一度の抽選
日程は2026年度入園(2025年実施)の実績にもとづく目安です。2027年度は募集要項でご確認ください。
2027年度の幼児募集要項は、web出願サイトでの販売のみです。販売期間は2026年10月7日の正午から10月14日の16時までで、1部1,000円(ほかに手数料)です。出願はweb出願サイトのミライコンパスに登録して進めます。募集要項を購入しただけでは出願になりませんので、購入後に出願手続きまで済ませてください。
検定の具体的な日程や合格発表日は、募集要項に記載されます。参考として、前年度にあたる2026年度入園では、2025年10月29日と、2025年11月17日から21日にかけて検定が行われました。2027年度もおおむね秋に集中すると見込まれますが、正確な日付は必ず募集要項で確かめてください。
選考で見られる力と、家庭でできる準備の考え方
お茶の水の選考はノンペーパーで、子ども本来の姿と親子の関わり方が見られます。園は考査の詳しい内容を公表していないため、ここからは受験塾や受験報告をまとめた一般的な理解として読んでください。
ノンペーパーで見られるのは「人となり」
私立のようにいすに座ってペーパー問題を解く形ではありません。小集団での自由な遊びや、親子で取り組む活動を通して、友だちとの関わり方や、初めての物への向き合い方が見られると語られています。おもちゃの貸し借りのような日常の場面で、気持ちを立て直せるか、自分から遊びを広げられるかが見えてきます。
家庭でできる準備も、特別な訓練ではありません。手先を使う遊びや、公園での外遊び、絵本の読み聞かせといった日々の積み重ねが効いてきます。行動観察で見られる力の考え方は、実際の受験内容をまとめた行動観察の記事や、考査で想定される基本パターンの解説もあわせて読むと具体的につかめます。
保護者面接で問われやすい論点
保護者の面接では、園の教育方針への理解と、家庭での関わり方がよく問われるとされます。3つの願いや自由保育への共感を、家庭の具体的なエピソードとともに語れるかどうかが見られます。
お茶の水ならではの論点として、研究や公開保育、教育実習への協力があります。前半で触れたとおり、同園は研究と実習の場です。日常が公開保育や研究の対象になる場面を受け止められるか、の視点で見られる場面もあると語られています。園の性格を理解したうえでの志望かどうかが、ここで表れます。面接の準備は、面接対策の書籍をまとめた記事も参考にしてください。
願書と出願で気をつけたい点
出願はミライコンパスで進めます。指定地域に住んでいることが応募資格なので、住民票の住所と出願内容がきちんと合っている必要があります。寄留は認められないため、資格を満たしているかを最初に確認してください。証明写真のサイズや撮影時期などの細かな規定は、その年の募集要項で確かめてください。
志望理由は、園の魅力への共感、家庭の教育方針、具体的なエピソード、志望の熱意の順で組み立てると、面接での会話にもつながります。園が公表していない試験内容を推測で書き込むより、家庭で大切にしてきたことを自分の言葉で書くほうが、面接で伝わります。
家庭で育てたい身辺自立の目安
考査では、あいさつ、お片づけ、着替え、食事、排せつといった基本的な身辺自立が身についているかが見られるとされます。名前や年齢を聞かれて答えられるか、目を見て話せるかといった、日常の積み重ねで身につく力です。
チェックリストのようにこなすより、生活のなかで少しずつ自分でできる範囲を広げていくと、無理なく身につきます。家庭学習の進め方は家庭でできる幼児教育をまとめた記事、社会性の育ちを見る考査への向き合い方は社会性の発達を扱った記事も役立ちます。
当日の服装と持ち物の考え方
お茶の水は親子で活動する場面があるため、親も子も動きやすい服装が向いています。子どもは自分で脱ぎ履きしやすい靴、親も長時間立ったり座ったりしても疲れにくい装いにしておくと、当日あわてずにすみます。細かな服装のマナーは、母親の服装をまとめた記事、子どもの服装の記事、父親の服装の記事で確認しておいてください。上履きや持ち物の要否、きょうだいの同伴の可否は、受検票やその年の要項で指定されるので、指示に従ってください。
お茶の水に向いた幼児教室の選び方と、家庭でできる準備
お茶の水対策は、国立のノンペーパー選考と親子活動に強い教室を選ぶのが軸です。ただし合否を左右するのは、週の大半を過ごす家庭での時間だと考えておいてください。
教室選びで見たい3つの視点
お茶の水はペーパーのない選考です。だから教室選びも、演習の量より、国立のノンペーパー選考に慣れているか、行動観察や親子活動、保護者面接や願書まで見てくれるか、茗荷谷周辺の通いやすい場所にあるか、で見て選んでください。
国立幼稚園に特化した教室では、わかぎり21が国立幼稚園対策コースでお茶の水と学芸竹早を名指しし、行動観察や親子面接、願書対策までまとめて対応しています。同じく国立に力を入れる麹町慶進会も、二次の考査や面接への対策で名前が挙がります。
茗荷谷のすぐ近くで実績を公表しているのが、進学教室ブロッサムとサン・キッズです。ブロッサムは茗荷谷駅から徒歩3分で、お茶の水女子大学附属幼稚園の合格実績を毎年公表しています。サン・キッズは小石川校でお茶の水の3年保育クラスを設けています。知育から入りたい家庭には、チャイルド・アイズ茗荷谷校が、お茶の水と竹早の入園検定を受ける子ども向けの知育コースを用意しています。
老舗では、自発性を重んじる伸芽会が、遊びのなかで力を育てるお茶の水の考え方と相性のよい教室です。どの教室も、体験や説明会で雰囲気とわが子の相性を確かめてから選んでください。
教室に通うだけでは足りない。家庭学習が土台
幼児教室に通うのは週に1回か2回、時間にすれば数時間です。送迎の時間も月謝の負担も、決して小さくありません。合否を分けるのは、むしろ週の大半を占める家庭での過ごし方です。
高い月謝を払って教室に通わせる前に、まず家庭で思考力と生活習慣を整えるほうが、お茶の水の行動観察で見られる力につながります。年齢に合わせたエデュトイで生活習慣から整えたいならこどもちゃれんじ、こぐま会のメソッドを使った思考力教材ならモコモコゼミが、教室に通う何分の一かの費用で家庭に取り入れられます。
幼児教室のデメリット
- ×平日や休日に送迎の時間がかかる
- ×月謝の負担が大きくなりがち
- ×通うのは週に1回か2回だけ
通信教育のメリット
- ✓送迎なしで自宅で毎日取り組める
- ✓教室の何分の一かの費用
- ✓生活習慣づくりを遊び感覚で
自宅での受験準備の第一歩として、こどもちゃれんじも選択肢に入ります。年齢別に設計されたエデュトイが毎月届き、遊びながら生活習慣の土台づくりができる点は他の通信教育にはない強みです。
受験を見据えた思考力を育てたいなら、こぐま会×SAPIX監修の「モコモコゼミ」。かわいい動物キャラクターと一緒に取り組め、「モコモコちゃんねる」の動画学習にも対応しています。
母子活動に効く「親の関わり方」を学ぶ
お茶の水の二次では、親子で取り組む活動を通して、親の見守り方や声かけが見られるとされます。ここは一朝一夕のテクニックでは身につきません。
0歳から3歳の親子で通えるベビーパークは、受験塾ではありませんが、叱らない声かけや、子どもと一緒に取り組む姿勢を早い時期から学べる場です。母子活動の素地づくりとして、ベビーパークの体験レポートも読んでみてください。
併願と受験スケジュールの組み方
お茶の水と学芸竹早園舎は検定時期がずれる(2年保育の併願)
前年度の日程では両園の検定が約1か月ずれ、日程のうえでは併願できました。竹早園舎は2年保育のみで、お茶の水の2年保育と同じ生年月日が対象です。日程は年度で動くため、最新は各園の公式でご確認ください。
お茶の水は抽選が複数回あるぶん合否が読みにくく、併願を考える家庭が多い園です。ただし併願先は幼稚園に限られ、志望する保育年数によって選べる相手が変わります。
まず前提として、東京の国立幼稚園は、お茶の水、東京学芸大学附属幼稚園の竹早園舎、同じく小金井園舎の3つです。筑波大学には附属幼稚園がなく、筑波の名前が挙がるのは小学校です。併願を考えるときは、この違いをはっきりさせておいてください。
2年保育を志望するなら、学芸大学附属幼稚園の竹早園舎が組みやすい併願先です。竹早園舎は文京区小石川にあり、お茶の水の2年保育と同じ生年月日の子どもが対象です。前年度の日程では、お茶の水の検定が11月中旬、竹早園舎が12月中旬で重ならなかったため、日程のうえでも両方を受けられました。
一方、3年保育を志望する場合、竹早園舎は2年保育だけの募集で、小金井園舎は多摩地区にあってお茶の水の通園圏から外れます。そのため、同じ年齢で通える国立の併願先はほとんどありません。3年保育の場合は、通園圏内の私立幼稚園を中心に併願先を考えます。
国立の検定日は年度によって動きます。抽選の重なりで受けられない組み合わせが出ることもあるため、最新の日程を各園の公式サイトで確かめてから、受験のスケジュールを組んでください。併願先の詳しい情報は、学芸大附属竹早園舎の記事や小金井園舎の記事、東京の国立幼稚園をまとめた記事も参考にしてください。
入園後の園生活と、附属小学校への内部進学
お茶の水の一日は昼過ぎまでで、預かり保育はありません。附属小学校へは抽選が免除されますが、入学検定は受けます。
保育時間と、預かり保育がない点
保育時間は、3歳児が9時から13時まで、4歳児が13時15分まで、5歳児が13時30分までです。お弁当のない日は、これより2時間ほど早く降園します。土日と祝日は休みで、三学期制です。
共働きの家庭がとくに知っておきたいのは、預かり保育がない点です。降園は昼過ぎで、そのあとの預け先は家庭で用意しなければなりません。送り迎えも保護者が担うのが原則です。働きながら通わせるなら、祖父母やベビーシッターなどの体制を先に考えておいてください。

預かり保育がないので、共働きは送り迎えとお昼すぎの預け先を、出願前に家族で決めておくと慌てませんでした。
一年をとおして保護者の出番が多い
年間の行事は、春の遠足やこどもの日の集いにはじまり、秋の運動会やいも掘り、冬の豆まきやもちつきへと続きます。11月には創立記念日があり、2026年度は創立150年の記念行事も予定されています。
見落としがちなのが、保護者が参加する行事の多さです。運動会や親子で遊ぶ日はもちろん、保護者会や面談、講演会、PTAの活動でも園に足を運びます。園と家庭で一緒に子どもを育てる園なので、保護者の出番は多めです。
附属小学校への内部進学
お茶の水から附属小学校へ進む場合は、内部進学の制度により抽選が免除されます。ただし、小学校が実施する入学検定は受けます。全員がそのまま上がれるエスカレーター式ではありません。
園自身も、進学で環境や生活のリズムが変わり、子どもや家庭の負担が増える場合があると案内しています。附属だから安心とは限りません。小学校に上がると生活のリズムも変わるので、そこまで見て考えておくと、入園後に迷いません。
見学と説明会の機会
お茶の水の説明会は年に一度です。2027年度入園に向けた回は2026年7月に開かれ、すでに終わっています。ただし、説明会と同じ内容の資料が公式サイトで公開されているので、日程を逃した家庭も、園の教育や生活、入園検定までの流れを確認できます。
見学できる機会は限られています。入園検定についての電話での問い合わせは受け付けていないため、公式サイトのお知らせと配布資料を、こまめに確認してください。
信頼できる情報源と、あわせて読みたい記事
お茶の水の受験情報は年度によって変わります。最後に、判断のもとになる一次情報と、準備に役立つ関連記事をまとめます。
一次情報は、まず園の公式サイトです。入園検定や説明会のお知らせ、募集要項の指定地域や日程は、ここで最新のものを確認してください。制度に関わる部分は、お茶の水女子大学や文部科学省、費用の無償化は各自治体の情報もあわせて確認してください。文京区立のこども園とは別の園である点にも、もう一度気をつけてください。
準備の面では、東京の国立幼稚園をまとめた記事で全体像がつかめます。当日の備えは、面接対策の書籍の記事と、母親の服装、子どもの服装、父親の服装の記事が役立ちます。考査の中身は行動観察の記事、家庭での準備は家庭学習の記事、過去問の入手は過去問の入手方法の記事で確かめてください。
よくある質問
Q 通園できる範囲はどこまでですか。
A 園から半径およそ3km内の指定地域に、保護者と同居して住んでいることが条件です。対象は文京区を中心とした7区の一部の町丁目で、通園は徒歩か公共の乗り物に限られます。受検のための寄留は認められません。
Q 倍率はどのくらいですか。
A 2026年度入園では、応募552名に対して入園候補は60名で、全体の見かけの倍率は約9.2倍でした。区分による差が大きく、3歳男児が約5倍、4歳女児が約14倍です。選考には抽選が複数回あるとされます。
Q 附属小学校へはそのまま進めますか。
A 内部進学の制度により抽選は免除されますが、小学校が実施する入学検定は受けます。全員が自動で進めるわけではありません。
Q 学費はいくらですか。
A 入園料が31,300円、保育料が年額73,200円です。無償化により保育料も入園料も実質的にほとんどかからず、別に教材費やPTA会費などで年におよそ35,000円がかかります。
Q 共働きでも通えますか。
A 預かり保育がなく、降園は昼過ぎです。送り迎えも保護者が原則のため、降園後の預け先や送迎の体制を家庭で整える必要があります。
Q 幼児教室に通わないと難しいですか。
A 完全に無対策で受かる子はほとんどいませんが、通えば受かるものでもありません。国立のノンペーパー選考に慣れる教室と、家庭での日々の関わりを両輪で進めるのが基本です。
Q 併願はできますか。
A 併願先は幼稚園に限られます。2年保育なら学芸大学附属幼稚園の竹早園舎が組みやすく、3年保育では通園圏内の私立幼稚園が中心です。筑波大学に附属幼稚園はありません。
Q 補欠や繰り上げはありますか。
A 入園候補者は最終確定ではなく、辞退が出れば繰り上がる場合があります。ただし人数や運用は公表されていないため、その年の募集要項でご確認ください。
過去問を書籍で入手する
附属幼稚園の過去問セットも市販されています。内容は一般的な出題パターンが中心で、価格はやや高めです。
お茶の水女子大学附属幼稚園の過去問・問題集を探す
行動観察や親子活動の傾向をつかむ練習用に、市販の過去問・類似問題集が役立ちます。最新の在庫と価格は各ショップでご確認ください。

日々の生活習慣づくり+モコモコゼミのほうがコスパは良いと個人的には思います。
まとめ。お茶の水の受験で大切にしたいこと
お茶の水女子大学附属幼稚園は、抽選がある以上、当日にどんなに力を出せても、最後は運が絡みます。もしご縁がなくても、それは家庭の準備が足りなかったからではありません。
大切にしたい点を、最後に3つにまとめます。
- 1通園区域を最初に確認する。出願できるのは半径約3kmの指定地域に住む家庭だけで、寄留は認められません。
- 2日々の関わりが子どもの力になる。選考はノンペーパーで、特別な訓練より家庭での積み重ねがそのまま生きます。
- 3抽選は運と割り切る。合否は最後まで読めないので、併願先と心構えまで準備しておきましょう。
抽選の結果は、親には選べません。それでも、子どもと向き合った毎日がなくなるわけではありません。どうか、その時間を信じて当日を迎えてください。

