「大分でのびのび遊べる幼稚園に通わせたい。でも車での送り迎えが一切できないと聞いて、うちから通えるのか不安」。大分大学教育学部附属幼稚園を考えるご家庭から、よく聞く声です。
大分大学教育学部附属幼稚園は、大分市王子新町にある国立の幼稚園です。県内でも最大規模の広い敷地で自然にたっぷり触れられ、大学と連携した幼児教育の研究や教育実習も担っています。魅力の多い園ですが、選考には親子面接と公開抽選があり、通園には自家用車が使えないという現実的なハードルもあります。
二人の子どもの附属幼稚園受験を経験しました。特別な塾に通ったわけではなく、毎日の生活のなかであいさつや着替えを整えたことが、いちばん力になりました。大分でも同じように準備できます。
ここからは、大分大学教育学部附属幼稚園の学費や選考の中身、通園の現実、内部進学までを順に見ていきます。並び順は、受験を考えるご家庭が知りたい順です。教室に通わなくてもできる家庭での対策も紹介します。
この記事でわかること
- ✓保育料・入園料は無償化でほぼゼロ円、自己負担は給食弁当代などの実費が中心
- ✓募集は3歳児26名と4歳児22名。選考は親子面接と、一次合格者全員による公開抽選
- ✓大分市に幼稚園受験専門の教室は少なく、通信教育や家庭学習で準備するのが無理のない選び方
- ✓日常の通園は徒歩か公共交通が前提。園内にも周辺にも送迎用の駐車場はない
- ✓令和6年9月から4歳児・5歳児は水曜が給食弁当日。附属小へは連携があるが自動進学ではない
大分大学教育学部附属幼稚園はどんな幼稚園か
大分大学教育学部附属幼稚園は、大分市王子新町にある国立の幼稚園です。同じ敷地の並びには附属小学校・中学校・特別支援学校も集まり、大学の教育研究や教育実習を担う役割を持っています。創立は1931年(昭和6年)で、2021年に創立90周年を迎えた、90年を超える歴史のある園です。
いちばんの特色は、県内でも最大規模の広い敷地と、豊かな自然環境です。園庭のほかに年齢ごとの中庭や遊具、水遊びができるプール、季節の野菜を育てる畑まであり、樹木や草花、野鳥や昆虫にも囲まれています。泥んこになって遊び込める環境は、都市部の幼稚園ではなかなか得られません。
もう一つの看板が「ことのは教室」です。古典の暗誦や姿勢を整える取り組みに、遊びのなかで親しみます。豊かな遊びと、言葉や姿勢を大切にする時間の両方があるのが、この園らしさです。
・古典の暗誦や姿勢に親しむ「ことのは教室」がある
・大学と連携した研究保育・教育実習の場で、幼児教育を前へ進める園
単に子どもを預かるだけでなく、幼児教育そのものを研究する場だと考えると、園の性格が見えてきます。研究協議会や公開保育の対象になることもあり、日々の保育が学びの素材になっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 大分大学教育学部附属幼稚園 |
| 所在地 | 大分県大分市王子新町1番1号 |
| アクセス | 大分駅前から大分交通バス約15分。県立図書館行きに乗り、附属中学校前などで下車 |
| 創立 | 1931年(昭和6年)。2021年に創立90周年 |
| 保育年数 | 3年課程(3歳児26名)と2年課程(4歳児22名) |
| 給食 | 原則お弁当。令和6年9月から4・5歳児は水曜が給食弁当日 |
| 送迎バス | なし。園内・周辺とも送迎用の駐車場なし |
学費は無償化でほぼゼロ円
大分大学教育学部附属幼稚園に通う場合、毎月の保育料は幼児教育・保育の無償化でほぼゼロ円です。国立大学附属幼稚園は、保育料と入園料が月額8,700円を上限に無償化の対象です。入園料も対象外ではなく無償化の範囲に含まれますが、扱いは年度や自治体によって異なります。私立幼稚園のように毎月の月謝がかさむ心配は、ほとんどありません。
自己負担として残るのは、給食弁当代・教材費・行事費・育友会(PTA)費などの実費です。受験時の検定料も無償化の対象外で、大分大学附属幼稚園の場合は1,600円です。
・給食弁当代・教材費・行事費・育友会費など → 実費として自己負担
・検定料 → 無償化の対象外。1,600円
保育料や入園料の実額は年度によって改定されることがあり、毎月の実費も園によって定め方が違います。正確な金額は最新の募集要項で確認してください。無償化の申請は住所地の市区町村で行うため、入園前に自治体の窓口にも問い合わせておくと安心して手続きを進められます。
選考は親子面接と公開抽選
大分大学教育学部附属幼稚園の入園選考は、二段階で行われます。第1次選考では心身の発達状況を見る検査と、親子で臨む面接があります。第2次選考は、第1次の合格者全員による公開抽選です。ペーパーテストで知識を測る試験ではなく、普段のお子さんの様子や、家庭での関わり方が見られると考えておくとよいでしょう。
出願から選考までの流れは、令和9年度入園(令和8年秋に実施)ではおおよそ次のように進みます。日程は年度によって前後するため、必ず最新の募集要項で確認してください。
選考スケジュール(令和9年度入園・令和8年秋実施)
ここで押さえておきたいのが、最後は公開抽選で決まるという点です。第1次で親子面接と検査をしっかり受けたうえで、合格した子ども全員が最後に抽選に臨みます。実力で見てもらえる部分と、運に委ねられる部分の両方があると理解しておきましょう。抽選があるからと準備を軽く見ず、まずは第1次を通過できる力を整えることが先決です。
選考は「実力」と「抽選」の二段階
第1次(実力で見られる)
心身の発達状況の検査+親子面接。日々の生活習慣が出る
第2次(運に委ねる)
第1次合格者全員による公開抽選。ここは実力では動かせない
合格
対策できるのは第1次。まずここを通ることが先決
面接では、特別に難しいことは聞かれませんでした。名前を言えるか、あいさつができるか、親子でどんなふうに関わっているか。背伸びした答えよりも、いつも通りのやりとりが見られている印象でした。
募集人員は、3年課程(3歳児)が26名、2年課程(4歳児)が22名です。行動観察にあたる検査では、はじめて会うお友だちと遊べるか、順番を待てるか、片付けができるかといった、集団での基本的な姿が見られます。倍率は公表されていませんが、数字が分からないからこそ、日々の生活のなかで身につく力を整えて臨みましょう。
大分で幼児教室に通うべきか、家庭でできる対策
大分で附属幼稚園を目指すなら、家庭学習と通信教育を軸に準備するのが、地に足のついた進め方です。大分市周辺には、ベビーパークのような親子向けの幼児教室はあります。ただし2〜3歳児の幼稚園受験に特化した専門の教室は、ほとんど見当たりません。附属幼稚園の選考は親子面接と行動観察が中心なので、机に向かうより、毎日の生活のなかで力を育てる準備のほうが向いています。
仮に受験向けの教室に通うとなると、送迎と月謝を毎週抱えることになります。園そのものが自家用車を使えない立地なので、教室通いでも車をあてにできない場面が出てきます。だからこそ、送迎のいらない通信教育が、大分の環境に合っています。
受験教室に通う場合
- ×大分市に幼稚園受験対応の教室が少ない
- ×毎週の送迎が必要で、時間の負担が続く
- ×月謝の負担がかさむ
通信教育で準備する場合
- ✓送迎不要で自宅で完結できる
- ✓生活習慣づくりを遊び感覚で学べる
- ✓費用を教室よりずっと抑えられる
上の子のとき、近くに受験の教室がないと分かって目の前が真っ暗になりました。でも、こどもちゃれんじで生活習慣や言葉のやりとりを毎日少しずつ続けたら、面接でも自然に受け答えができるように。教室に通わなくても、家庭でここまでできるんだと実感しました。
はじめての取り組みなら、まずはあいさつや着替え、片付けといった身辺自立から始めるのがおすすめです。年齢に合った教材で無理なく進めたいご家庭に向けて、続けやすい通信教育を2つ紹介します。
自宅での受験準備の第一歩には、こどもちゃれんじが向いています。年齢別に設計されたエデュトイが毎月届き、遊びながら生活習慣の土台づくりができる点は他の通信教育にはない強みです。
受験を見据えた思考力を育てたいなら、こぐま会×SAPIX監修の「モコモコゼミ」。かわいい動物キャラクターと一緒に取り組め、「モコモコちゃんねる」の動画学習にも対応しています。初月は合わなければ無料で、最低受講期間もなく、退会はメール一本で完了します。
家庭学習の具体的な進め方は、こちらの記事も参考にしてください。
大分市内で親子教室を探すなら、ベビーパークの体験も選択肢です。
自家用車で送り迎えできない通園の壁
大分大学教育学部附属幼稚園でいちばん現実的なハードルが、通園です。園には送迎用の駐車場がなく、日常の送り迎えは徒歩か公共交通機関が前提です。募集要項でも「構内には送迎用の駐車場はありません」と明記されています。周辺の道路や空き地、店舗、県立図書館や西部公民館などへの駐車も厳禁です。
通園できるのは「大分市及びその近郊に在住し、通園可能な幼児」です。園までは、大分駅前から大分交通のバスで約15分。車が当たり前の暮らしのなかで、毎日の送り迎えを車に頼れない点は、入園前に必ず押さえておく必要があります。まずは自宅から園まで、徒歩やバスで無理なく通えるかを具体的に確かめてみてください。
なお、車がまったく使えないわけではありません。第1次選考の日は職員駐車場を臨時に使える案内があり、第2次抽選の日は自家用車やタクシーでの送迎自体はできます。日常の通園は徒歩か公共交通、選考など特定の日は条件つきで車も使えると整理しておくと分かりやすいです。
車で送り迎えできる? 通園ルール早見表
生活面でうれしい変化もあります。令和6年9月から、4歳児と5歳児は水曜日が給食弁当日になりました。原則は毎日お弁当ですが、週に1日は業者の給食弁当になり、毎朝お弁当を作る負担が少し軽くなります。一方で保育時間は短めで、午前保育の日は昼前に降園します。共働きのご家庭は、降園後の過ごし方を早めに考えておくと動きやすくなります。預かり保育は公式に案内がなく、実施していないとみられるため、園に直接確認しておくと確実です。
附属小学校への内部進学
大分大学教育学部附属幼稚園と同じ敷地の並びには、附属小学校があります。園は附属小・中・特別支援学校と連携を密にしていて、最長で12年間、附属の校園で一貫した教育を受けられるとうたっています。小学校を身近に感じながら過ごせる環境です。
ただし、附属幼稚園に入れば附属小学校へ全員がそのまま進める、と決まっているわけではありません。連絡進学の対象になるかどうかや、選考の有無・条件は年度によって扱いが変わります。進学の条件は附属小学校の入学案内で必ず確認してください。内部進学を重視して受験を考えているなら、園の説明会や見学の機会に直接たずねておくと安心です。
附属幼稚園から附属小学校への進学イメージ
附属幼稚園
遊びを中心に。附属小・中・特支と連携した環境
連絡進学
対象や選考の有無は附属小の入学案内で要確認
附属小学校
出願条件は幼稚園と別に定められている
同じ敷地に小学校があるため、園庭も校舎も子どもには馴染みの場所です。連携進学を選ぶ場合も、園の遊びのなかで育った、自分らしく過ごす力が、そのまま小学校で活きてきます。最新の扱いは年度によって変わるため、附属小学校の入学案内が更新されたら必ず確認してください。
すくすくひろばで園を体験しよう
受験を考えているなら、まずは園の様子を自分の目で見ておきましょう。大分大学教育学部附属幼稚園は、未就園児の親子に向けて「すくすくひろば」という園庭開放を続けています。広い園庭で遊びながら、園の雰囲気を親子で体験できる場です。資料だけでは伝わらない、子どもがのびのび過ごす様子を直接見られます。
入園を具体的に考える段階では、例年8月下旬に開かれる園児募集説明会があります。令和9年度入園では令和8年8月26日に予定され、事前申込制です。願書の配付や出願の日程もここで案内されるため、受験を考え始めたら早めに公式サイトで受付状況を確認しておきましょう。
日々の園の様子は、大分大学教育学部附属幼稚園の公式サイトの「園長だより」や写真ブログでも発信されています。説明会や広場には申込や日程の締切があるので、気になった時点で公式サイトをこまめに確認しておくと、参加の機会を逃しません。
よくある質問
Q 自家用車での送り迎えは本当に一切できませんか。
A 園内には送迎用の駐車場がなく、周辺の道路や店舗、県立図書館などへの駐車も厳禁とされています。日常の送り迎えは徒歩か公共交通機関が前提です。ただし第1次選考の日は職員駐車場を臨時に使え、第2次抽選の日は車での送迎自体はできます。
Q どのあたりから通えますか。近くに駐車場を借りてもよいですか。
A 通園できるのは大分市及びその近郊に住み、保護者か代理の成人が送り迎えできる範囲です。個人で月極駐車場を契約すること自体はルール違反ではありませんが、日々の通園は徒歩か公共交通が基本です。住まいの場所から無理なく通えるかを先に確認してください。
Q 倍率はどのくらいですか。定員割れはありますか。
A 倍率は公表されていません。募集は3歳児26名と4歳児22名で、第1次選考の合格者全員による公開抽選があります。無対策での合格は難しいと考え、行動観察と親子面接に向けて日々の生活習慣を整えて臨みましょう。
Q 附属小学校へそのまま進学できますか。
A 附属小・中・特別支援学校と連携し、最長12年間の附属校園での教育を受けられるとうたわれています。ただし全員が自動で進学できるわけではなく、附属小学校の入学者選考を改めて受ける必要があるとされています。詳しい条件は附属小学校の入学案内で確認してください。
Q 入園後の費用はどのくらいかかりますか。
A 保育料と入園料は無償化でほぼゼロ円です。自己負担として残るのは給食弁当代・教材費・行事費・育友会費などの実費で、私立幼稚園と比べれば総額は大きく抑えられます。実額は最新の募集要項で確認してください。
Q 共働きでも通わせられますか。降園後の習い事はできますか。
A 保育時間は短めで、預かり保育も公式には案内がありません。降園後に習い事へ通わせているご家庭もありますが、送り迎えを徒歩か公共交通でどう分担するかは事前の相談が必要です。共働きで検討する場合は、通園と降園後の動き方を具体的にシミュレーションしておきましょう。
Q 給食弁当の日は週に何日ありますか。
A 原則は毎日お弁当ですが、令和6年9月から4歳児・5歳児を対象に水曜日が給食弁当日になりました。週1回は業者の給食弁当になります。3歳児は対象外なので、入園時の学年に合わせて確認してください。
過去問を書籍で入手する
附属幼稚園の過去問セットも市販されています。内容は一般的な出題パターンが中心で、価格はやや高めです。
[改訂版] 大分大学教育学部附属幼稚園受験合格セット
大分大学教育学部附属幼稚園を受験するなら是非、取り組んでおきたい過去類似問題が満載!大分大附属の受験対策として体系的にまとめた合格問題集。
日々の生活習慣づくり+モコモコゼミのほうがコスパは良いと個人的には思います。
大分大附属の受験でおさえたい3つ
大分大学教育学部附属幼稚園は、保育料がほぼ無償で、県内最大規模の広い敷地でのびのび遊べる、歴史ある国立の幼稚園です。選考は親子面接と行動観察に、最後の公開抽選が加わります。日頃の生活習慣づくりが、そのまま面接での受け答えに効いてきます。
大分には幼稚園受験専門の教室が少ないぶん、家庭でどう準備するかが合否を大きく左右します。そして、自家用車を使えない立地で毎日の送り迎えをどう回すかも、通えるかどうかを決める要素です。
- 1自己負担は実費が中心。保育料・入園料は無償化でほぼゼロ円で、給食弁当代などの実費のみ。
- 2選考は親子面接と公開抽選。特別な訓練より、毎日の生活習慣づくりが対策になる。
- 3通園は徒歩か公共交通が前提。送迎用の駐車場がないので、送り迎えの回し方を先に決めておく。
まずは園のすくすくひろばや募集説明会で雰囲気を確かめて、家庭でできる準備を今日からひとつずつ始めてみてください。




