盛岡で「遊びを通してしっかり育ててくれる園に入れたい」と考えると、まず候補にあがるのが岩手大学教育学部附属幼稚園です。大学の附属という響きから、少し敷居が高く感じるかもしれません。
でも実際に情報を集めてみると、心配していた「お勉強づけの選抜」とはずいぶん違う姿が見えてきます。ここでいちばん大事なのは、選考の時期が近年10月に早まっている点です。ひと昔前の「12月選考」のつもりで動くと、出願に間に合わなくなります。
上の子のとき、私も「附属=ペーパー勝負」と思い込んで身構えていました。ふたを開けたら、見られていたのは遊びと親子のやりとり。準備の方向を早めに切り替えられたのが合格につながったと感じています。
この記事でわかること
- ✓選考日は近年10月上旬に前倒しされている最新スケジュール
- ✓面接と行動観察で見られる子どもの姿
- ✓学費は無償化でほぼ負担ゼロになる仕組み
- ✓自家用車NG・預かりなしなど通園の条件
- ✓盛岡のご家庭が自宅でできる受験対策
今回は、最新の募集要項でわかった選考日・費用・通園の条件を整理しながら、盛岡のご家庭が家庭でできる準備までまとめます。
岩手大附属幼稚園はどんな園?その魅力とは
岩手大学教育学部附属幼稚園のいちばんの持ち味は、遊びを軸に子どもの主体性を育てる保育です。教育目標は「心身ともにたくましく、心豊かな子ども」。元気に遊ぶ、思いやりを持つ、自発的に行動する、自己表現する、という4つの子ども像を掲げています。
大学の附属なので、ここは保育の研究をする場でもあります。令和8年度の研究主題は「心はずませ遊ぶ子どもを育む ~育ちをつなぐ~」。保育を公開して外部の先生と学び合う「オープンKK」も年に2回開かれます。遊びが学術的に検証されながら磨かれているのは、大学附属ならではの環境です。
歴史も深く、創立は昭和3年(1928年)。岩手県女子師範学校附属幼稚園として始まり、平成30年には創立90周年を迎えました。令和10年(2028年)には創立100周年を迎える、県内でも屈指の伝統園です。
各学年1学級ずつの小規模編成で、先生の目が一人ひとりに届きやすいのも特徴です。卒園後は岩手大学教育学部附属小学校への連絡進学の道もあります。ただし全員が無条件で進めるわけではなく、小学校側の条件があるとされるため、進学を見据える場合は最新の情報を確認しておきましょう。
附属小学校への連絡進学のしくみ
幼稚園を卒園
案内・手続き
条件を確認
進学
無条件の内部進学ではなく、小学校側の条件があるとされます。最新の扱いは進学時に園・小学校でご確認ください。
岩手大附属幼稚園の募集人数と受験スケジュール
まず押さえたいのが、募集の枠と日程です。令和9年度(2027年度入園)の募集は、3歳児が20名、4歳児が14名。3年保育と2年保育の2つの入口があり、5歳児からの新規募集はありません。
いちばん注意したいのが選考日です。令和9年度は面接が3歳児10月8日、4歳児10月9日に設定されています。かつては11月から12月に選考が行われていましたが、近年は10月上旬へ早まっています。他の情報サイトには「12月選考」の古い記載も残っているため、必ず最新の募集要項で確かめてください。
令和9年度入園の主な流れは次のとおりです。実施はすべて令和8年(2026年)です。
令和9年度入園 受験スケジュール(令和8年に実施)
おひさま広場(見学)と保護者対象の事前説明会が開かれます
説明会後から要項を配布し、9月中旬に願書を受け付けます
3歳児10月8日・4歳児10月9日に面接が行われます
発表日は公式サイトに掲載がなく、要項配布時の個別案内とみられます
費用の面では安心できる材料が多くあります。国立大学附属幼稚園なので、保育料と入園料は幼児教育・保育の無償化の対象です。月額8,700円を上限に無償化され、入園料も実質的にほぼ負担ゼロです。
| 項目 | 費用の目安 | 無償化 |
|---|---|---|
| 保育料・入園料 | 月8,700円まで給付 | 対象(実質ほぼ0円) |
| 教材費・後援会費・PTA会費など | 年数万円程度(実費) | 対象外 |
| 検定料 | 公式サイトに記載なし | 要項で確認 |
無償化の対象外になる実費は別にかかります。教材費や後援会費、PTA会費などで、年額はおおよそ数万円程度が目安とされます。金額は年度で見直されるため、正確な額は募集要項で確認してください。検定料についても公式サイトに記載がないため、要項配布時にあわせて確かめておきましょう。
岩手大附属幼稚園の選考は面接と行動観察が中心
岩手大附属の選考で実施が公表されているのは面接です。ペーパーテストで知識を測るような入試ではありません。遊びや親子のやりとりの様子から、子どもの育ちを見る選考だと考えておくとよいでしょう。
一般に国立附属幼稚園では、遊びの中での自発性や表現力、指示を聞いて動けるか、といった点が見られる傾向にあります。特別な難問を解かせるのではなく、年齢相応の生活習慣とコミュニケーションが土台になります。
だからこそ、日々の暮らしの中で身につく力がそのまま準備になります。あいさつができる、自分で着替えられる、順番を守れる、目を見て話せる。こうした身辺自立と対話の習慣を、遊びの中で無理なく積み重ねておきましょう。
最初は「面接で気の利いた受け答えをさせなきゃ」と力が入りすぎて、練習のたびに子どもが黙り込んでしまいました。やめて、絵本の感想を一緒に話すだけにしたら、自分の言葉で話せるように。特別な訓練より、普段の会話の積み重ねが効くと実感しました。
親子面接では、家庭の教育方針や園への理解も問われます。園が遊びを重んじる姿勢に共感できるか、家庭でよく話し合っておきましょう。付け焼き刃の受け答えは見抜かれます。
岩手大附属の対策は幼児教室と家庭学習で
盛岡でお受験に対応できる幼児教室は限られます。まず候補になるのが、こどもクラブ盛岡教室です。小学校受験コースを持ち、受験合格の実績も公表しています。もう一つ、ミキハウスキッズパルは小学校受験コースで理英会と提携しており、受験のノウハウにふれられます。
教室に通えば、行動観察や面接の場慣れができる利点があります。ただ、盛岡では教室数が少なく、送迎の負担や月謝の費用は現実的なハードルになります。共働きのご家庭では、週末や平日夕方の通室を続けること自体が大変です。
幼児教室のデメリット
- ×盛岡は受験対応の教室数が少ない
- ×送迎の負担と月謝がかかる
- ×共働きは通い続けること自体が大変
家庭学習のメリット
- ✓送迎不要で自宅で完結できる
- ✓生活習慣づくりを遊び感覚で学べる
- ✓子どものペースで無理なく続けられる
そこで軸にしたいのが、家庭でできる通信教育です。教室に通う場合も、家庭学習と組み合わせると土台がぐっと安定します。
自宅での受験準備の第一歩として、こどもちゃれんじも選択肢に入ります。年齢別に設計されたエデュトイが毎月届き、遊びながら生活習慣の土台づくりができる点は他の通信教育にはない強みです。
受験を見据えた思考力を育てたいなら、こぐま会×SAPIX監修の「モコモコゼミ」。かわいい動物キャラクターと一緒に取り組め、「モコモコちゃんねる」の動画学習にも対応しています。
なお、全国展開の幼児教室ベビーパークは岩手県内に教室がありません。県内の通室にこだわらず、家庭学習を軸に据えるのが盛岡では現実的な進め方です。
入園前に知っておきたい通園の壁と保護者の出番
魅力の多い園ですが、通わせるうえで事前に覚悟しておきたい条件があります。ここを知らずに出願すると、入園後に「こんなはずでは」となりかねません。
まず通園エリアです。願書を出せるのは、盛岡市内(旧玉山区を除く)に保護者と同居している家庭に限られます。通園は原則として、幼児と同一世帯の人が付き添う必要があります。
そして送迎の方法です。園には駐車スペースがなく、自家用車での来園はできません。路上駐車や近隣店舗への無断駐車も断られています。基本は徒歩やバスでの通園です。最寄りはバス停「附属中学校前」から徒歩2分です。
預かり保育の案内も見当たりません。保育は午前で終わる日が多く、フルタイムの共働きだけで回すのは難しいのが実情です。祖父母の協力やファミリーサポートなど、日中の送迎と保育をカバーする体制を先に考えておきましょう。
保育時間は登園が8時45分から9時、降園は月水金が正午前後、火木は午後までです。午後まで保育がある火曜と木曜はお弁当を持参します。完全給食ではないため、お弁当づくりも毎週の負担として加わります。
保護者の出番も少なくありません。大学の附属で研究や行事が多く、PTA活動への参加機会も多い傾向です。公式ブログでは、PTA主催のファミリーコンサートが開かれた様子も紹介されています。園に積極的に関わる姿勢が求められます。
説明会と見学で岩手大附属の雰囲気を確かめる
情報を集めたら、最後は自分の目で園を見ておきましょう。岩手大附属では、入園を考える家庭に向けた機会が用意されています。
夏には保育見学会「おひさま広場」があり、実際の保育の様子を見られます。あわせて保護者対象の事前説明会も開かれ、募集の詳細や園の方針が案内されます。要項の配布は説明会の後から始まるため、説明会への参加は実質的に出願の入り口になります。
未就園児向けの教室も用意されており、入園前から園の雰囲気にふれられます。遊びを大切にする園の空気が、家庭の方針と合うかどうかを確かめる貴重な機会です。
日程は年度で変わります。参加を逃さないよう、夏前から公式サイトをこまめに確認しておきましょう。
岩手大附属幼稚園のよくある質問
Q 通園できるエリアはどこまでですか。
A 盛岡市内に保護者と同居していることが条件です。ただし旧玉山区は対象から外れます。通園は原則として幼児と同一世帯の人が付き添う必要があります。
Q 倍率はどのくらいですか。
A 公式には公開されていません。各学年1学級の小規模な園で、少子化の一方で熱心な家庭が受験するため、事前の準備は必要と考えておきましょう。
Q 附属小学校へは全員進学できますか。
A 岩手大学教育学部附属小学校への連絡進学の道はありますが、無条件ではなく小学校側の条件があるとされます。進学を見据える場合は最新の扱いを確認してください。
Q 入園後にかかる費用はどのくらいですか。
A 保育料と入園料は無償化の対象です。教材費や後援会費、PTA会費などの実費は別にかかり、年額はおおよそ数万円程度が目安とされます。正確な額は募集要項で確認してください。
Q 共働きでも通わせられますか。
A 預かり保育の案内がなく、午前で終わる日も多いため、共働きだけで回すのは簡単ではありません。祖父母やファミリーサポートなど、日中をカバーする体制があると通わせやすくなります。
Q 給食はありますか。
A 完全給食ではなく、午後まで保育がある火曜と木曜はお弁当を持参します。お弁当づくりが日常に必要になります。
Q 車で送り迎えはできますか。
A 園には駐車スペースがなく、自家用車での来園はできません。路上駐車や無断駐車も断られています。徒歩やバスでの通園が基本です。
過去問を書籍で入手する
岩手大学教育学部附属幼稚園の受験対策には、出題傾向を把握できる専用の過去問題集が販売されています。行動観察型の受験ではどんな内容が出題されるのか、本番前に一度目を通しておくと親子ともに安心して試験に臨めるでしょう。
附属幼稚園の過去問セットも市販されています。内容は一般的な出題パターンが中心で、価格はやや高めです。
[改訂版] 岩手大学教育学部附属幼稚園受験合格セット
岩手大学教育学部附属幼稚園を受験するなら是非、取り組んでおきたい過去類似問題が満載!同園の受験対策として体系的にまとめた合格問題集。
日々の生活習慣づくり+モコモコゼミのほうがコスパは良いと個人的には思います。
まとめ 岩手大附属幼稚園の受験で親ができる準備
岩手大学教育学部附属幼稚園は、遊びを軸に子どもの主体性を育てる、県内屈指の伝統ある大学附属園です。まもなく創立100周年を迎え、保育を研究しながら磨いている環境が最大の魅力です。
- 1選考は10月上旬に前倒し。古い「12月選考」の情報で動かず、夏の説明会から逃さずに動きましょう。
- 2選考は面接と行動観察が中心。特別な訓練より、日々の生活習慣と対話の積み重ねがものを言います。
- 3通園条件は家庭の体制を問う。自家用車NG・預かりなしを踏まえ、送迎のいらない家庭学習を軸にしましょう。
受験でいちばん大切なのは、選考が近年10月上旬へ早まっている点を押さえることです。選考は面接と行動観察が中心で、特別な訓練よりも日々の生活習慣と対話の積み重ねがものを言います。
通園エリアや自家用車の制限、預かり保育のない点など、家庭の体制を問われる条件もあります。そのうえで、送迎のいらない家庭学習を軸にすれば、盛岡のご家庭でも無理なく準備を進められます。
まずは公式サイトで最新の日程を確認し、夏の見学会と説明会に足を運ぶところから始めてください。




