受験を考えている人「国立大学の附属幼稚園に、お受験してまで入れる価値はあるの?学費が安いとは聞くけれど、ほかに何が違うのか知りたい」
こういった疑問に答えます。
今回わかる4つのポイント
- ✓附属幼稚園に価値がある家庭と、ほかの園が合う家庭
- ✓附属幼稚園のメリット4つ
- ✓保育料が月8,700円まで無償になる仕組みと、別にかかる費用
- ✓受けると決めたら、最初に確かめる3つ
先に結論。
①子どもが選んだ遊びを、
②保育料をおさえて、
③送り迎えと親の出番を、
文字や楽器のように目に見える成果を園に求めるなら、私立や公立の園が合います。
≫ 附属幼稚園が向かない家庭はこちら
書いているのは、二人の娘の附属幼稚園受験を経験した、まほです。
わが家は、園の保育の考え方に惹かれて、附属を受けました。
今回の内容は、全国の附属幼稚園50園の園別記事で確かめた条件と、わが家の体験をもとにしています。
附属幼稚園に価値がある家庭、ほかの園が合う家庭【結論】

結論から言うと、園に何を求めるかで、価値は大きく変わります。
| 求めるもの | 附属が合う | ほかの園が合う |
|---|---|---|
| 保育 | 子どもが選んだ遊びを、先生が広げる | 文字や楽器を、みんなで同じように習う |
| 送り迎え | 家族で毎日回せる。夕方まで要るなら、預かり保育のある園を受ける | 通園バスで通わせたい |
| 附属小 | 進めればうれしい、くらいで受ける | 小学校まで確実に決めたい |
「ほかの園が合う」に当てはまるものが多いなら、受けなくても損はありません。
「附属が合う」に当てはまるなら、附属幼稚園には次の4つのメリットがあります。
メリット①子どもが選んだ遊びを、先生が広げる保育

園別記事で確かめた50園のうち、半数を超える園が、遊びを通した保育や、子どもが好きな遊びに取り組む時間を紹介しています。いわゆる「自由保育」に近い保育です。
自由保育は、子どもそれぞれの興味から遊びを選び、先生が遊びを広げていく保育です。
先生が決めた活動をクラス全員で行う「一斉保育(設定保育)」と比べられます。
たとえば富山大学教育学部附属幼稚園や佐賀大学教育学部附属幼稚園では、朝の登園から、それぞれが好きな遊びに取り組む時間をとっています。
わが家が附属を受けたのも、自由保育に惹かれたから。
保育園に通っていた娘は、ひとりで夢中になって遊ぶ一方で、周りに流されて遊びをやめたり、人目を気にしてやりたい気持ちを我慢したりする様子がありました。
自分の「やりたい」を大事にできる場所で育ってほしいと考えて、一斉保育の園ではなく、自由保育の園を選びました。
ただ、自由保育は先生の力量で中身が変わると感じています。
私立や公立で自由保育をうたう園も見学しましたが、新しいおもちゃの使い方が分からない子に、先生が使い方を細かく説明してしまう場面を見ました。
直前に「自発性を大事にします」と説明を聞いていたので、自由保育の難しさを目の当たりにしました。
見学や説明会では、先生が子どもにどう声をかけているかを見てください。
「太鼓が上手になった」「ABCが歌えるようになった」のように、目に見える成果を園に求めるなら、附属は合いません。
メリット②保育料は月8,700円まで無償で、費用をおさえられる

国立大学附属幼稚園の保育料と入園料は、幼児教育・保育の無償化で、子ども1人あたり月8,700円までが無償になります。
入園料は、入園した年度に月割りして、保育料と合わせて数えます。
国立以外の幼稚園の上限は、月2万8,000円です(2026年10月時点)。
保育料の額を書いている園別記事は、すべて年7万3,200円(月6,100円)でした。入園料の月割りを足しても、ほぼ全額が無償化の範囲に収まります。
一方で、教材費や給食費、行事費、PTA会費などは無償化の対象外で、額は園ごとに違います。
受ける園の募集要項で、年間にかかる額を確かめてください。
わが家の園は徒歩圏ではなく、交通費が別にかかりましたが、それでも費用は安く済みました。
受験から入園までに、わが家で実際にかかったお金は、noteの有料記事に記録を載せています。
≫ noteで目次を見る(有料記事)
メリット③大学と一緒に、保育を研究している

附属幼稚園は、市町村ではなく国立大学が設置している園です。
大学の教育学部などと一緒に保育を研究し、学生の教育実習を受け入れる役割も持っています。
園別記事でも、多くの園が学生の教育実習や公開研究会を案内しています。
新しい保育のやり方が、必ず今までより良いとは限りません。
私は、「今までと同じでよい」より、「少しでも良くなる見込みがあるなら試したい」と考える姿勢に共感して、受験を決めました。
実習生が保育に入る時期がある点は、受ける前に知っておいてください。研究や実習への協力を、入園の前提に挙げている園もあります。
メリット④附属小へ進める道がある

附属小へ進む道の太さは、園によって違います。
50園のうち、「原則として全員」か、ほとんどが進めると書いている園が6園。抽選の免除や別枠などの優遇がある園が15園です。優遇の記載がなく、外部の子と同じ選考になるとみられる園も15園あります。
原則全員か、優遇のある21園なら、外から附属小を受けるより道は開けています。ただ、全員が進めるとは限りません。
附属小への進学をいちばんの目的にすると、進めなかったときに後悔が残ります。
附属小は「進めればうれしい」くらいに考え、幼稚園の保育の中身で選ぶほうが、家族の納得につながります。
受けると決めたら、最初に確かめる3つ
受けると決めたら、候補の園について次の3つを先に確かめます。
3つとも園によって違うので、園別の記事で1園ずつ見るのが早道です。
準備は、塾に通わずに家で進める家庭もあります。わが家も幼児教室には通わず、家での準備で受けました。
≫ 幼稚園受験の家庭学習はこちら(通信教育と市販ドリルの比較)

まとめ。保育の考え方に共感できるなら、受ける価値がある
附属幼稚園のメリットは、遊びの中で育つ保育、月8,700円まで無償の保育料、大学と研究する園の環境、附属小への道の4つです。
一方で、送り迎えや親の出番は軽くありません。
園の保育の考え方に共感でき、家族で送り迎えを回せるなら、受ける価値は十分にあります。
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